オーガスチンとマルコの家

勤務している高崎聖オーガスチン教会や新町聖マルコ教会の情報やキリスト教文化や信仰などの話題を掲載します。

朝ドラ「エール」からキリスト教信仰を見る

 この春から始まったNHK朝の連続テレビ小説「エール」のヒロイン、二階堂ふみ演じる関内音の家庭は聖公会信徒という設定です。私たち聖公会の教会が何度も現れ、馴染みのある聖歌も歌われます。食前の感謝の祈りや十字を切る所作等も出てきます。このドラマのバックボーンにはキリスト教考証をされている西原廉太先生のお力があります。この朝ドラ「エール」からキリスト教信仰を見ることができます。

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 第1週第4回(4月2日木曜日)に福島聖ステパノ教会で立教大学聖歌隊が登場しました。福島の川俣の教会におそらく立教女学院聖歌隊が教会訪問をしたときに、少女時代のヒロインと一緒に歌うという設定だと思います。

第2週 第7回(4月7日火曜日)には豊橋の教会に世界的オペラ歌手が来て少女時代のヒロインが聴いて感動するという場面ですが、「明治村」の「京都聖ヨハネ教会」の旧聖堂で撮影されました。 

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 先週8日(金)には、大阪で子どもを助けて電車に撥ねられた平石研演じる父、関内安隆の死を悲しむ家族の姿が表現されました。

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 薬師丸ひろ子演じる母、光子が子どもたちに「お父さんは、いる。目には見えないけど、ずっとあなたたちのそばにいる」と語りかけたシーンは胸に迫りました。光子の「すべてを主に委ね、肉体は滅んでも、お父さんの魂は主と共に永遠である」という信仰が、「目には見えないけど、ずっとあなたたちのそばにいる」という、子どもたちへの言葉を生み出しました(西原先生による)。これは復活したイエス様が昇天後も「目には見えないけれど、ずっと私たちと共にいる」という理解、キリスト教信仰と同様と考えます。

 さらに父、安隆の遺影の置かれた白布の上には、『日本聖公会 祈禱書』と木のロザリオがありました。祈祷書を大切にし、カトリック的信仰をもつ聖公会の立場を示していると言えます。

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 これからも朝ドラ「エール」に目が離せません。物語の進行と共に「キリスト教信仰」の目からこのドラマを見る楽しみもあると考えます。